鈴の音
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2012年 1月号

<薬ができるまで>
 現在、一年間に約40~50種類の新しい薬が作られています。一体どのようにして薬は作られるのでしょうか。


<[探す] 2~3年>
 「薬の候補物質」を探します。自然界の中から、未知の物質や、病気の治療に効果のありそうな化合物を探索することから始まります。 現在においては、すでに効果が確かめられている化学物質などの分析により、ある程度薬として使えそうな化学構造を予測して探す手法も用いられます。

<[調べる]>
 動物実験(非臨床試験) 3~5年
 探した物質をいろいろな角度から調べます。まずは、動物の細胞や、動物を使って様々なテストを行います。水に溶けやすいかどうか、すぐに分解してしまわないかといった性質を調べたり、実験動物の半数が死にいたる量やその期間を調べます。また、その物質が生体にどのような影響を及ぼすか、効果があるか、安全性はどうかなど、たくさんの事を調べます。実験結果から、人間の体にどのような影響があるかを予測します。

人体実験(臨床試験:治験) 3~7年
動物実験の結果、人においても有効性や安全性を確認できるかどうか検討します。これを治験といいます。
治験には
  1. 少数のボランティアなどによって、健康な人間を対象に安全性と有効服用量を調べるもの
  2. 少数の患者を対象に効果や副作用、長期間服用し続けて安全かどうかをしらべるもの
  3. たくさんの患者を対象に効果や安全性を最終的に確認するもの
があります。

<[申請] 1~2年>
人体において有効性・安全性が確認できたら、今までの試験結果をまとめ、厚生労働省に薬としての製造・販売の許可を申請します。厚生労働省はその内容を厳しくチェックし、問題がなければその物質を作った会社に製造・販売許可を承認します。

このように、新しいくすりが誕生するまでに長い年月と莫大な費用がかかりますが、ここで終わりではありません。薬の販売後も「より安全な使用法の確認」「より効果的な使い方」などの調査は続きます。