鈴の音
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2012年 2月号

<薬剤師>
 皆さんは「薬剤師」と聞いて、どんな印象をお持ちでしょうか? 今年は、薬剤師の養成過程である薬科大学薬学部が6年制になってから、最初の卒業生が誕生する年です。今回は、薬剤師の仕事と将来像についてお話したいと思います。


<薬の専門家>
 薬剤師の職務・資格などに関して規定した「薬剤師法」には、「薬剤師は、調剤、医薬品の供給その他薬事衛生をつかさどることによって、公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もって国民の健康な生活を確保するものとする」と、規定されています。難しい言葉が並んでいますが、要するに「薬」をあつかう事で「国民の命を守る」という使命を担っている職業です。

<国家資格>
 薬剤師になるためには6年制の薬学部を卒業し、薬剤師国家試験に合格しなければなりません。薬学部では医薬品や医療を担う上での知識と技能を習得するための様々な授業があります。座学講義だけでなく実験や実習もあります。5年生になると、病院と薬局でそれぞれ11週間の実務実習を行います。これらのカリキュラムを6年間履修し卒業してから、薬剤師国家試験を受験する事になります。

<薬剤師の活躍する場>
 薬剤師は薬の専門家として国から唯一認定された資格者です。従って、様々な場所で必要とされています。主な活躍の場としては、薬局やドラッグストアー、病院や診療所、医薬品の製造業や販売業、学校薬剤師や介護認定審査会の委員などです。それ以外にも、様々な薬品(医薬品以外の化学薬品)を扱う業種や麻薬取締官、官公庁の職員、教員など薬剤師の知識と技能を生かして働いています。

<医療スタッフの一員として、町の科学者として>
 今年は6年制薬学部卒業の薬剤師が誕生する年です。近年の医療技術の高度化に伴い、国民の命を守る医療の担い手のひとりとして、医師などの医療スタッフとともに働く場が増えています。そのため、高度な知識と技能を身につけるため、先進国では以前から行われていた薬学部6年制が日本でも導入されました。現在でも病院や薬局では医療スタッフから薬に関する様々な質問やアドバイスを求められます。また、患者様からも薬の服用方法や健康グッズなどについて尋ねられます。医療は日々進歩しているので、今後さらに薬の専門家としての薬剤師の重要性は増してくるでしょう。
 さらに、私たちの身の回りには様々な化学物質が存在しています。それらの中には健康を害する物質も含まれています。薬剤師は様々な知識を身につけた「町の科学者」でもあります。「国民の命を守る」ため、こうした地域の公衆衛生にも薬剤師は関わって行かなければならない事だと思います。

 どうぞ皆さん、我々薬剤師を大いに活用して下さい。