鈴の音
バックナンバー:  
2013年 2月号

<スティーブン・ジョンソン症候群>
 1月号では、医薬品副作用被害救済制度について紹介しました。今月は、医薬品の副作用の中で特に注意したい「スティーブン・ジョンソン症候群」について取り上げたいと思います。この副作用は、非常にまれなものですが、副作用と気づかずに放置していると重篤化して失明などに至ることもあります。症状や早期発見について具体的に紹介してみたいと思います。


<症状>
 スティーブン・ジョンソン症候群とは、38℃以上の高熱を伴って、発疹や発赤、やけどの様な水ぶくれなどの激しい症状が、全身の皮膚や口、目の粘膜に現れる病態です。人口100万人当たり年間1〜6人程度の発生頻度があります。  適切な治療により、やけど様の症状は治りますが、目に後遺症が残りやすく、重症になると失明することがあります。

<原因>
 医薬品の服用が主な原因と考えられています。抗生物質や解熱鎮痛薬、抗てんかん薬のほか、市販の風邪薬や漢方薬でも発症例があります。医薬品以外でもウィルスや細菌、マイコプラズマ感染にともない発症することもあります。発症メカニズムは、医薬品などにより生じた免疫・アレルギー反応によるものと考えられていますが、様々な説が唱えられていて、未だに解明されていない現状です。

<早期発見のポイント>
 医薬品を服用して数日〜2週間以内に、「高熱(38℃以上)」、「目の充血」、「めやに(眼分泌物)」、「まぶたの腫れ」、「目が開けづらい」、「くちびるや陰部のただれ」、「排尿・排便時の痛み」、「喉の痛み」、「皮膚の広い範囲が赤くなる」がみられ、その症状が持続したり、急激に悪くなったりする場合、スティーブン・ジョンソン症候群が疑われます。
 とくに、スティーブン・ジョンソン症候群の初期には「目の変化」が先に現れることが知られています。両目に急性結膜炎(結膜が炎症を起こし、充血・目やに・涙・かゆみ・腫れなどが起こる)が生じ、半日から1日程度遅れて皮膚に湿疹が現れて来ます。このような症状が現れたら、放置せずに、すぐに医師・薬剤師に連絡して下さい。その際には、服用した医薬品の種類と服用期間を必ず伝えるようにしましょう。


スティーブン・ジョンソン症候群で特に注意したいことは、「発熱」と「喉の痛み」を生じることがあるため、風邪と思い込み、市販の風邪薬を服用し続けてしまうことです。
市販の風邪薬を服用して上記の様な症状が出て来た場合には、服用を直ちに中止して医療機関を受診しましょう。