鈴の音
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2014年2月号


 今回は冬に多い感染症の一つ、ノロウィルスについて調べてみましょう。


<症  状>
 潜伏期間は24~48時間で、主症状は吐き気、嘔吐、下痢、腹痛で、発熱は軽度です。普通はこれらの症状が1~2日続いたあと治癒し後遺症もありません。感染しても発症しないこともありますし軽い風邪のような症状の時もあります。

<治  療>
 このウィルスに効果のある抗ウィルス薬はありません。対症療法のみです。体力の弱い乳幼児、高齢者には脱水症状、体力の消耗に気をつけ、水分と栄養の補給を充分に行いましょう。

<予防方法>
 感染経路は、汚染食品を介した経路と感染者からの二次感染に大別されます。
食品を介した感染を防ぐには、ウィルスで汚染された食品の加熱を十分に行うことが効果的です。また、調理器具の熱湯消毒・塩素消毒、手洗いや手袋の使用などが重要です。熱湯消毒はすぐにお湯の温度が下がってしまうため、かけるだけでなく煮沸が好ましいと言われています。
 人から人への感染予防としては、手洗いやうがいなどが重要とされています。手指は石けんを用いた十分な手洗いが対策の中心になります。
貝類、野菜などの食物については食品の中心温度85℃~90℃で90秒以上の加熱を行えば、感染性はなくなるとされています。
 調理器具等は十分に洗浄した後、次亜塩素酸ナトリウム(塩素濃度200ppm)で消毒してください。
患者の吐物や糞便を処理するときには、使い捨てのマスクと手袋を着用し、汚物中のウィルスが飛び散らないように、静かにペーパータオルなどで拭き取ってください。 床に付着した糞便や吐物は次亜塩素酸ナトリウム(塩素濃度200ppm)で浸すように拭き取り、その後水拭きします。拭き取ったペーパータオルなどはビニール袋に入れ次亜塩素酸ナトリウム(塩素濃度1000ppm)を入れて廃棄するといいでしょう。消毒剤の使用には濃度も重要です。あまり薄いと効果がありませんし、濃すぎると次亜塩素酸ナトリウムの場合色落ちしたり金属の腐食を起こしたりします。家庭用漂白剤ですとペットボトルのキャップ2杯の漂白剤を2Lのペットボトル分の水で薄めて約200ppmになります。また1000ppmの溶液を作るにはキャップ2杯の漂白剤を500mLの水で薄めれば作れます。
 ノロウィルスは乾燥すると容易に空中に漂い、これが口に入って感染することがあるので、吐物や糞便は乾燥させないうちに速やかに処理することが感染防止に重要です。