鈴の音
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2014年3月号


 現在、日本人の約25%が花粉症だと言われています。では、花粉症とはどんな病気なのでしょうか。花粉症とは、スギやヒノキなどの植物の花粉が原因となって、くしゃみ・鼻水などのアレルギー症状を起こす病気です。


☆花粉症のメカニズム
【1】体は花粉という異物(アレルゲン)が侵入すると、それを受け入れるかどうか考えます。
【2】排除すると判断した場合、これと反応する物質を作ります。この物質をIgE抗体と呼びます。
【3】抗体ができた後、再び花粉が体内に入ると、鼻や目の粘膜にある肥満細胞の表面にある抗体と結合します。
【4】その結果、肥満細胞から化学物質(ヒスタミンなど)が分泌され、花粉をできる限り体外に放り出そうとします。

そのため、くしゃみで吹き飛ばす、鼻水、涙で洗い流す、鼻づまりで中に入れないよう防御するなどの症状が出てくるのです。

☆目と鼻の症状
 花粉がつくことで、花粉を除こうと免疫反応が起こるのが原因で、目では「目のかゆみ」「充血」「涙が出る」の三大症状をはじめ、さまざまな症状が現れます。
 鼻では「くしゃみ」「鼻水」「鼻づまり」が三大症状です。

☆治療法
 症状を軽くするには、大きく分けて薬物療法、アレルゲン免疫療法、手術療法があります。

1.薬物療法
 花粉症などのアレルギーは、症状が悪化すると薬が効きづらくなります。しかし、軽いうちに薬を使いはじめると、花粉の飛散量が多くなった時期でも症状をコントロールしやすく、そのシーズンの症状を軽くすることができます。
 初期療法の開始時期は、花粉飛散予測日または症状が少しでも現れた時点で治療を開始します。
2.アレルゲン免疫療法
 アレルゲン免疫療法は、花粉の原因となっている抗体を少しずつ量を増やしながら体内に吸収させることで、抗体に対する反応を弱めていく方法です。3~5年という長い期間の治療が必要となりますが、唯一、アレルギーを治す可能性のある治療であり、約70%に有効と考えられています。ショックなどの副作用がごく稀にありますので、治療に当たってはお医者さんと相談しましょう。
3.手術療法
 手術療法は、主に鼻づまりの強い患者さんに対して行われます。鼻の粘膜を切除して小さくする手術で、最近では、レーザー手術など、入院せず外来で行われる方法が普及してきました。鼻づまりだけではなく、くしゃみ、鼻水にも適応が広がりましたが、再発も見られます。

 花粉症の症状はとてもつらく、日常生活に必要な集中力や判断力を低下させ、仕事や家事などにも大きな影響をおよぼします。普段通りの生活を取り戻すためには、しっかりと症状を抑える事が大切です。そのためには、お医者さんの診断に基づいた適切な治療を受けましょう。