鈴の音
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2015年2月号

<不眠症>
 最近よく眠れていますか?日本人の約20%は睡眠に満足していないといわれています。十分な睡眠が取れないと、日中の活動に支障をきたして仕事などの効率も悪くなります。睡眠が取れない状態が一ヶ月以上続き、社会生活に支障がある場合を「不眠症」といいます。今回は、不眠症について取り上げてみましょう。


<不眠症の原因>
 不眠症は様々な原因によって起こりますが、主には大きく5つに分けられます。
  1. 生理学的原因:時差ぼけや交代勤務、短期の入院など生活環境の激変にともなう不眠。
  2. 心理学的原因:ストレスや重篤な疾患、親近者の死など精神的なショックによる不眠。
  3. 薬理学的原因:アルコールやカフェイン、治療のために用いている薬剤に起因する不眠。
  4. 身体的原因:痛みや痒み、咳、頻尿、発熱など、様々な身体的疾患やその症状による不眠。
  5. 精神医学的原因:アルコール依存症や不安、パニック障害、うつなどによる不眠。
 不眠症の治療にあたっては、まずはこれらの原因を取り除くことから始まります。

<不眠症のタイプ>
 不眠症には大きく4つのタイプがあります。
  1. 入眠障害:床に入ってもなかなか寝つけず、眠りにつくのに1時間以上かかり、それを苦痛と感じる。
  2. 中途覚醒:夜中に何度も目が覚めて、その後なかなか寝つけない。
  3. 早朝覚醒:朝早く目が覚めて、もう一度寝ることができない。
  4. 熟眠障害:睡眠時間は十分なのに、ぐっすり眠った感じがえられず、眠りが浅いと感じる。
 人によっては2つ以上のタイプにあてはまる場合があります。不眠症の薬物療法では、上記のタイプに合った睡眠剤が処方選択されます。

<睡眠剤の種類>
 睡眠剤には睡眠効果の作用時間により4つに分けられます。不眠症の症状によっては2種類の睡眠剤を組み合わせることもあります。
  1. 超短時間型:作用時間が204時間の睡眠剤で、入眠障害タイプの不眠に有効な薬剤です。また、時差ぼけなどの一過性の不眠にも使用されます。
  2. 短時間型:作用時間が6010時間で入眠障害や熟眠障害タイプの不眠に使用されます。
  3. 中間型:作用時間が12024時間と長く、中途覚醒や早朝覚醒タイプの不眠に使用されます。
  4. 長時間型:作用時間が24時間以上あります。睡眠効果よりも不安や緊張を取り除き心身をリラックスさせるために処方されることが多い薬剤です。
<不眠症治療にあたっての注意事項>
 不眠症治療には、睡眠剤に頼るのではなく、毎日の生活に規則正しいリズムを付けることが一番大切です。就寝時刻と起床時刻は一定にし、起床後は朝日にあたるようにしましょう。日中は適度な運動を行い、昼寝は30分以内にしましょう。夕方以降はカフェインの入ったお茶やコーヒーを控え、多量のアルコール摂取も控えましょう。

規則正しい生活習慣が不眠症解消の第一歩になります。